お正月に年神様のご加護により無事一年をむかえることができ、冬を乗り越え春を過ごし、夏に差し掛かるところで半年がすぎます。この半年の間人は、普段の生活の中でしらずしらずのうちに 何気なく放った言葉で誰かをきずつけたり、歩いているだけでも知らないうちに小さな草木虫などを踏みつけその小さな命を奪ったり、自分の認識にはなくても実は縁者の喪に触れたりして、罪を犯したり穢れを被ったりしがちです。「万物の霊長」などと気取ったところで人間は神様からみたら、地球のほんの一部にしかすぎません。
それを知ってこの地で神話時代の昔の先人等は、豊かなこころと健康な体を保つため「夏越の祓」をはじめました。具体的には、大祓い神事により罪穢れをはらい、茅の輪くぐりにより疾病に負けない健康な体を、人形流しにより残り半年間のさらなる活力を願いました。
コロナ禍によりここ何年もずっと私宮司一人奉仕の人形流しでありました。撮影の余裕はありませんでした。しかし、今年の人形流しには、有志2名のご協力がありました。出仕くださった方によりひとがた流しの風景の撮影に成功いたしましたので掲載させていただきます。
令和五年七月十四日 宮司